Masqueradeに振り回されてます(重症)
ーーー豪華絢爛、荘厳華麗な、まるで人形のような美しい少年達が艶やかな踊りを披露してくれるその仮面舞踏会は、由緒正しき貴族達や各界の著名な人物達により賑やかに、厳かに。知る人ぞ知るお屋敷の大広間で夜な夜な開催されていた。
踊る美少年達の正体は伏せられたまま。そのため息が出るほどに美しすぎる彼らに溺れて破産した者や、仲違いを起こし離婚してしまった奥方もいるほど。
「あの子に逢いたいの」
「一目でいいわお願い」
「彼の」
「あの子の」
『仮面を取った姿を見せてちょうだい』
だがその願いは、けして届くことはない。何故なら、彼らは只の美しき踊り子ではないのだ。
彼らは、この屋敷の、この仮面舞踏会の主催者である若き主人の。たった一人の主人だけの。
”人形”。いわば、”コレクションの一つ”なのだ。
踊り子の彼らには各自ニックネームがつけられており、”ミニ””童顔””のっぽ””金髪”などオークションが開催されるときにはそのニックネームで取引される。
そしてそのオークション額は1000万は下らず、1億、5億ともなるのだ。
…だが残念なことに、彼らをオークションで落とすことができたのは人物は一人もいない。
と言ってもオークションの開始金額がべらぼうに高い上に、謎の金髪の抜群にスタイルのいい長身の謎の貴公子が最後に必ず競り落として終わるからだ。
そんな人々を狂わせるほどの美貌を持った彼らの主人は、これまたヨーロッパ生まれの容姿端麗、品行方正、才色兼備な若くしてこの大きな屋敷を受け継いだ代々地主として名を馳せてきた一家の若き当主。
不可解な事故によって自分以外の家族全員を失った今、この踊り子達と共にこの屋敷で暮らしている。
…だが、この主人には妙な噂があるのだ。
家族全員を事故により失ったのは、もう何十年も前の話。
なのに、彼の姿はその時から一切変わっていないのだ。
艶やかな髪、真っ白な肌、ふわりとたれた大きな綺麗な瞳、すらりとした手足、ふわりと微笑む姿。
…何もかもが。何一つ、変わっていない。
彼だけ、時間が止まったように何も変化していないのだ。
”…堕ちてごらん”
今日の夜も彼は、そう囁く。美しき少年に心を奪われ、全てを失う覚悟をしてどん底へと堕ちていく人々を、仮面をつけたまま見下ろし、笑いながら。
そして少年たちもまた、今日も仮面をつけ豪華に着飾り何もかもを忘れて躍り狂うのだ。莫大な富に永遠の命、類い稀な美貌。全てを手に入れ、毎日を退屈そうに過ごす主人のために。
主人により止められてしまった、時間の中で。永遠に終わらない舞踏会の中で、踊るしか彼らには残されていないのだ。
...Shall we dance my honey?
いつか自分たちを連れ出してくれる運命の人に会えることを信じて。
主人が、永遠の命には意味の無い事に。終わりがあるからこそ意味があるという事に気がつく日が来る事を、信じて。
…な〜んてな!!!!!!!!夏の暑さで頭やられましたわ!!!!!!!!
真夜中夏の課題ぽちぽちやりながら気分転換に書いてたら虚しさで涙ちょちょぎれましたわ!!!!!!!!!!
とりあえず言いたいのはアンドロイドJUMP早う映像化してくだされ事務所